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寄生される人々

発酵食品や食物繊維を積極的に摂るようにするなどの”腸活”をしている人なら「脳腸相関」という仕組みをご存じでしょう。

お腹が痛くなると、急に周りの会話が入ってこなくなり、些細なことでイライラ。反対に、ストレスの多い環境で我慢していたらお腹が痛くなったり、ストレスから解放された途端にお腹を下したりした経験もあるでしょう。

当たり前の話ではありますが、心が乱れれば体調も崩れる。これは脳と腸が密接に関わっている証拠でもあり、誰もが一度は体感したことのある身体の仕組みです。

人間は操られている?

それはつまり「腸を整えれば、心も整う」ということになります。体と心、両方の健康を維持する上で”腸活”は非常に合理的な方法。

イライラしがちだった人が納豆やヨーグルトを毎日食べるようになり、2~3か月後には穏やかに過ごせる日が増えたという例もありました。

不安が多いのは「性格だから」と思い込んでいた人が、腸活を始めてから徐々に”不安が少なく前向きになった”と感じた例も聞きます。

もちろん個人差はあるので、同じ食品を食べれば同じ変化が起こるわけではありません。

それでも、脳と腸の仕組みを理解すれば、決して荒唐無稽な話ではないことが分かるはず。

研究者の中には「人間は腸内細菌に操られている」と表現する人もいますが、そう言いたくなるほど、腸内にいる小さな生物は私たちの体に大きな影響を及ぼしているのです。

納豆を食べたくなるのは、納豆菌が「腸内に仲間を増やそう」と働きかけている可能性があるという話は、充分にあり得ると感じました。

幸せホルモンとの関係

幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンは、約90%が腸などの消化管で作られていると言われています。

ただし脳と腸は、神経や免疫、ホルモン、腸内細菌が作る物質など、いくつもの経路を通じて情報を交換していますから、腸で作られたセロトニンがそのまま脳へ運ばれて気分を明るくするわけではありません。

とはいえ、なんだか気持ちが晴れない時や、体が重く感じる時…よく観察してみると、やはりお腹もあまり良い状態ではないことに気付きます。

精神的な不調の原因はすべて腸のせいとは言えませんが、それでも「心の健康」を考える上で”お腹の状態”を無視できないことは確かなのです。

睡眠と腸内環境の関係

よく眠れた日は排便の調子も良く、寝不足の日は崩れがち。反対に、忙しくて食べ物に気をつける余裕がなかった時期には、睡眠の質まで落ちたように感じます。

以前から、お腹の状態と睡眠が連動しているように感じていましたが、明確に「関係ある」と言われていたことを知りました。

睡眠不足が腸内環境に悪影響を与え、反対に腸内環境の乱れが睡眠にも影響を与える可能性があるという研究は昔から行われていたようです。

食事と睡眠、どちらを適当にしても、お腹の調子を崩し睡眠の質も下がる…こういった悪循環に陥ることは少なくありません。

だからこそ、よく眠れない時には睡眠時間や生活リズムだけでなく、普段の食事やお腹の状態にも目を向けてみる必要があります。

※不眠が長く続いている場合や、日中の生活に支障が出ている場合は、腸活だけで解決しようとせず、医療機関に相談することも検討してください。

食事だけ気をつければOK?

では、食生活と睡眠だけに気をつけていれば良いのか?といえば、答えはNOです。

先の話の通り、ストレスでお腹の調子が変わるのですから、これにも気をつけなければなりませんが、他にもあります。

腸は”体内に有害な物質が入り込むのを防ぎながら、必要な栄養を吸収するためのバリア機能”を備えています。ところが“お酒”は腸のバリア機能を弱め、腸内細菌のバランスを乱す存在。

良い腸内環境を目指す!という視点で見れば、アルコールは悪魔の飲み物……とまでは言いませんが、少なくとも腸内バランスを崩していく存在ではあるでしょう。

一滴も飲まないことが大きなストレスになるのであれば、量を少なくしたり、飲む回数を減らしたりする工夫もできます。

お酒がどれほど好きなのかによって、我慢から生じるストレスも違うでしょうから、ご自身にあった方法で調節してください。禁酒をして大きなストレスを抱えるのなら、それは本末転倒ですからね。

運動不足はやっぱり…

生物の基本として当たり前すぎるかもしれませんが”運動不足は健康の敵”です。

もはや腸活以前に、身体の仕組み全体に関わることですから、無視することはできません。

大人になると「仕事があるから時間がない」のは確か。しかし、健康は時間を作ってでも守る価値があるもので、”忙しい”と言い訳していても自分の首を絞めるだけ。

病気になってからでは取り返すのは難しいから、前もって整えるべきではありませんか?

庭で少し縄跳びをする、愛犬の散歩で少し走ってみる、映画を観ながら腹筋する、通勤時ひと駅分だけ歩いてみる。

探せば、その人に合った方法は何かしら見つかるはずです。「これから先の人生を健康に過ごしたい」と真剣に考えるなら、無理のない範囲で運動をしておくべきでしょう。

私はウェイトトレーニング(筋トレ)の他、ランニングも取り入れてますが、これまた”ストレスにならない程度”で、続けることを重要視しています。”やりたくない気持ち”とほぼ毎回葛藤してますが、それが甘えなのかストレスになるのかのボーダーラインが未だに判らない!笑

薬による影響

薬の種類によって、腸内環境に与える影響は異なります。

中でも、私は抗生物質が苦手です。せっかく整えてきた腸内細菌のバランスまで大きく変えてしまい、お腹が乱れてしまうから。

抗生物質を使う主な目的は、細菌を死滅させたり、増殖を抑えたりすること。そう……細菌を攻撃する爆撃機のようなものですから、病気の原因となる細菌だけでなく”良い働きをしている細菌”にも影響する薬剤。

せっかく自分の腸内を守ってくれる良い兵士を揃えたというのに、抗生物質を飲むと敵味方関係なくバタバタとやられてしまう姿を想像すると悲しい…。

しかし、納豆菌やビフィズス菌がバタバタと倒れてしまっても、新たに入ってきた菌がそれを餌にします。こういう時ほど”発酵食品などの良い菌”に注目して、食材を選びましょう。

抗生物質は必要最小限に。

抗生物質は、細菌による感染症の治療や重症化を防ぐために必要な薬でもあります。

一般的な風邪の多くはウイルスが原因なので抗生物質は効きませんが、症状だけで細菌感染かウイルス感染かを自分で判断することはできません。信頼できる医師が「必要と判断した」のなら、それも一興。

腸内環境への影響を恐れて、必要な処置まで避けるべきではないでしょう。

抗生物質の服用で大切なのは、必要な時に適切に使用し、自己判断で中断したり、反対に必要以上に求めたりしないことです。必要な量を必要な期間だけ、きっちり飲みましょう。

早くバクテリオファージ様の大活躍する時代になってほしい…。

魅力的なウイルス

性格への影響

最初に触れたように、お腹の状態によって気分や振る舞いが変わることは、多くの人が体感しているでしょう。

近年では、腸内細菌の構成(何がどれくらいいるか?)は、社交性の違いや不安の感じやすさなど、性格との関連も研究されています。

また、少し変わった例として、トキソプラズマという寄生虫への感染歴と、起業やリスクを取る行動との関連を調べた研究もあります。経営者は感染歴の確率が高い…というアレですね。

体内にいる小さな生物でも、人間の行動や思考と無関係ではないという可能性を示す、非常に分かりやすい例です。

ただし、感染すれば経営者になるわけでも、特定の腸内細菌を増やせば性格を自由に変えられるわけでもありません。

性格は、生まれ持った気質や育った環境、経験、睡眠、ストレスなど、さまざまな要素によって形作られます。

腸内環境もその中の一つとして”関係している可能性がある”という段階で、まだ発展途上の分野。だからこそ、今後どこまで判明するのか楽しみな研究でもありますね。

相談者の共通点

探偵に相談に来られる方々のお話を伺っていると、お腹の調子が安定しないという人が多いことに気付きました。

お腹のことまで詳しく話す場面は少ないため、これに気付くまで何年もかかりましたが、考えてみれば不思議なことではありません。

浮気問題を抱えている人は、疑いや不安を感じながら、長期間にわたって強いストレスにさらされています。

そのストレスによって食欲や睡眠、排便の状態が崩れれば、体調が悪くなり、同時に心まで暗くなってしまうことがあります。

だからといって、体調不良の原因をすべて浮気問題やストレスだけと言えるわけではありませんが、それでも、強いストレスを抱えた状態を長引かせないことは心身の健康を守るという意味でも大切です。

ストレス解放軍!!

探偵は調査を行い、証拠を集め、問題を解決するための武器を依頼者に届ける仕事です。

しかし、私たちが本当に望んでいるのは”証拠を使って戦い続けてもらうこと”ではなく、ストレスから解放され、安心して眠れる日常を取り戻してもらうこと。

悩みの原因を明らかにし、ストレスから解放されるためのお手伝いは、私たちにもできます。

心と腸は、切り離して考えることが難しいほど密接に関わっていますが、腸を整えるために毎日の生活を変えられるのは、最終的には自分自身。

腸活も大切ですが、同時にストレスの根源を取り除いてくださいね!

 

 

 

次回更新日:9月18日

 

 

 

【アイビー探偵】   

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