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魅力的なウイルス

友人との会話の中で「お前の好きそうなウイルスがいる」と話を振られて知ることになった存在があります。

ウイルスが好きってなんやねん!と抵抗しましたが、話を聞きながら実物の写真を見せられ、完全に魅了されてしまいました。

おぉ…これは俺が好きそうやん…と納得せざるを得ない、実に興味深いウイルスだったんです。

ウイルスとは?

よく聞く単語ではありますが、そもそもウイルスとはなんなのか。あまりよく解らないという人もいるのではないでしょうか。

ウイルスとは、動植物の細胞内に侵入して、自身をコピーさせることで増殖する病原体です。

インフルエンザやコロナ、ノロなど嫌なイメージがこびりついているため、忌み嫌われる存在でしょう。

自力では増殖もできない、エネルギーを確保することもできないため、宿主の細胞に入り込んでそれを栄養源としながら増えていく仕組みをもちます。

宿主を失ったら増殖できないから、次の宿主を探す旅に出なきゃなりません。だから咳やくしゃみをさせて媒介しようとするのですね。

増えようとしてる時点で生物だと感じてしまいますが、専門的には非生物だとする意見もあり、ここらへんはまだ決着がついてません。

細菌とウイルスの違い。

細菌(バクテリア)は細胞構造を持っているため、栄養と水分さえあれば自力で増殖できるので、明確に”生物”とされています。

寄生しないと増えることができないウイルスとは、生存戦略がずいぶん違っている様子。

ウイルスは細菌よりも小さい…という話もよく聞きますが、どちらも種によって様々。一言に「サイズが違う」とは言えません。

腸内細菌からもわかるように、人に良い影響を与えてくれる種もあれば、病気を引き起こすものもあります。

また、抗生物質は細菌にのみ効き目を発揮しますから、ウイルスに対してはピンポイントな抗ウイルス薬や予防のためのワクチン対策が基本。

感染時は、細菌が局所的で症状が集中しやすいのに対し、ウイルスは全身の細胞に感染するため発熱や倦怠感などの症状が出ます。

好きそうと言われたウイルス。

そして、これが”好きそうだよね”と教えてもらった「バクテリオファージ」というウイルスです。

もはやビジュアルから既に惹かれる存在で、パッと見は「人工物じゃないの?」と思わされる面白い形状。

1915年頃に発見されたそうで、未だにどこにでも存在しています。”人間の腸内”にもたくさんいることで知られていますから、とても身近なウイルス。

正二十面体の頭に、脚のような尾部繊維。

オカルト好きの人達なら、きっと”人為的に作られた”などと話が盛り上がっていそうですが、科学的には自然界のものとされていました。

増え方も面白い。

興味深いのは見た目だけではありません。増殖方法も機械みたいで興味をそそられます。

①尾部を用いて、細菌に自分のDNAを注入。本体は空っぽになる。

②細胞分裂するたびに、バクテリオファージのDNAが増殖。

③ひたすら増殖させる。

④増殖したバクテリオファージ達が細胞膜を溶かして放たれる。

宇宙人じゃん!と興味津々になりました。人間サイズでイメージしたら、恐怖を感じるほどのことをしてますね。

腸内にいるバクテリオファージは、たった数十分で100個まで増殖したことから、異常な増殖スピードとして注目されています。

強い味方かもしれない!

もしも人に有害なのだとしたら、この増殖スピードは脅威です。あっという間に人類を絶滅させかねない存在でしょう。

ところがバクテリオファージさん。特定の有害細菌にのみ感染して、結果的に溶解(殺傷)してくれるため、実のところ無害。むしろ有益な存在のようです。

薬を飲み続けると、細菌が耐性を持って手に負えなくなる…なんて話を聞いたことがあるでしょう。しかし、そんな耐性菌を標的にすることも可能で、抗生物質に代わる治療法としても活躍できそうだと研究が進んでいます。

また、サルモネラ菌など食中毒の原因菌にバクテリオファージを感染させることで除去するなど、衛生管理でも大活躍。

その他、様々な分野で人のために幅広くお仕事をしてくれているバクテリオファージ様。尊い!

デメリットは?

一見するとメリットしか無いのだから、大金をかけて研究を進めたほうが良いのでは?と考えてしまいます。

あっちが立てば、こっちが立たずと言うように、どんな場合でもデメリットが存在するのは当然のこと。

バクテリオファージを送り込んで原因菌を暗殺させる場合に懸念されていることがあります。それは”溶解させる際、エンドトキシン(細胞内の毒素)が一気に放出される”こと。

これによる副作用は、発熱、血圧低下、血管内皮(動脈硬化)、多臓器不全と無視はできません。

メリットが大きいだけにデメリットも強烈なことが不安材料ですが、腸内での活躍ではメリットが圧倒的なようですね。

すっかり虜になる。

この斬新なデザインと、ヒーロー的な活躍をしている勇姿にますます魅了されてしまいました。これはもうバクテリオファージ”様”でしょ!笑

可愛いと感じた第一印象から「自分は変なのか?」と思いましたが、意外と同じ意見の人がいらっしゃるようですね。

やってることは恐怖ですが、ビジュアルは個性的で可愛い。しかも人間にとっては今後も”最強の味方”として期待されているウイルス。

ぎん専務の手にDNA注入中♪

「好きそうだよね」と教えてくれた友人の”私への理解度”にも感謝。

我が家ではちょっとした話題になったバクテリオファージ様。男らしいぎん専務の手に寄生させてみたところ…彼は「無」の表情。

ぎん専務が鈍感な猫なのか、バクテリオファージが”何も感じさせないくらい自然な形状”なのか。笑

 

 

 

次回更新日:5月15日

 

 

 

【アイビー探偵】   

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